池澤春菜さんによるオススメ本の紹介8「2020年9月のオススメ小説」〈おすすめラジオトピック〉

今回は池澤春菜さんの得意分野であるSFとミステリ本を3冊紹介しています。

2020年9月のアフター6ジャンクション(TBSラジオ)にて、声優でエッセイストの池澤春菜さんが8度目の登場。
おすすめの小説を3冊紹介しています。

第7回の出演内容はこちらから。

池澤春菜さんによるオススメ本紹介7「池澤親子が最近読んだ面白い本」〈おすすめラジオトピック〉

おすすめラジオトピックについて
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池澤春菜さんによるオススメ本紹介「2020年9月のオススメ小説」

番組名 アフター6ジャンクション
放送局 TBSラジオ
放送日 2020年9月15日
タイトル カルチャートーク:池澤春菜さん(オススメ小説)
時間 22分
放送アーカイブ(アプリ) ・ラジオクラウド
・Spotify

[ラジオクラウド URL]
https://nhsw9.app.goo.gl/oKjRxeegV3RgDLSE9
[Spotify URL]

出演者

レギュラーパーソナリティ ライムスター 宇多丸(メインパーソナリティ)
宇垣美里(火曜日パートナー)
特集ゲスト 池澤春菜(声優、歌手、エッセイスト、日本SF作家クラブ第20代会長)

歓喜の歌 博物館惑星3

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書名 歓喜の歌 博物館惑星3
著者 菅浩江
出版社 早川書房
本体価格 2,000円+税
商品コード 978-4-15-209960-0

地球の衛星軌道上に浮かぶ巨大博物館苑―“アフロディーテ”。そこには、全世界のありとあらゆる美術品、動植物が収められている。音楽・舞台・文芸担当の“ミューズ”、絵画、工芸担当の“アテナ”、そして、動・植物担当の“デメテル”―女神の名を冠した各専門部署では、データベース・コンピュータに頭脳を直接接続させた学芸員たちが、収蔵品の分析鑑定・分類保存をとおして、“美”の追究に勤しんでいた。
―あのダニエル・キイスが推薦した名作『永遠の森 博物館惑星』、その19年ぶりの続篇『不見の月 博物館惑星2』に続く、シリーズ第3作。
-商品紹介ページより

池澤春菜さんのオススメポイント

今まで沢山の沢山の沢山の本を読んできたけれど、その中でも屈指の美しいエンディング。鳥肌が止まらなかった。

物語の舞台は博物館惑星。地球の衛星軌道上の博物館の星。有名無形問わず、この世のあらゆる芸術品が収められている。学芸員たちはそれぞれの分野に特化したAIと脳を繋いでいる。

好きや嫌いという感情はどう生まれるのか。そこに正しい、間違いはあるのか。機械に心は生まれるのか。こうした難しい問いに対して著者が全身全霊で自分のありったけの力と誠実さを持って挑んで生み出された美しい物語群。

この本は3巻目にして最終巻。まるごと1冊目からこんなステキな物語を読めるなんて幸せだと思う。

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時のきざはし 現代中華SF傑作選

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新紀元社
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書名 時のきざはし 現代中華SF傑作選
著者 立原透耶/編
出版社 新紀元社
本体価格 2,200円+税
商品コード 978-4-7753-1828-7

本邦における中華SF紹介の第一人者たる立原透耶氏が、数多ある短編作品から十七篇の傑作を厳選。
劉慈欣と並び「中国SF四天王」と称される王晋康、韓松、何夕の三大家をはじめ、台湾SF界の長老・黄海から、ハードSFの江波、詩情に満ちた作風の潘海天、清朝スチームパンクの梁清散ら中堅・ベテラン作家、日本でもおなじみの陸秋槎、さらには糖匪、昼温ら、若手・女性作家の作品までを収録。全編本邦初訳。
表題作「時のきざはし」は、ここ数年次々と大きな賞を獲得している期待の新鋭、滕野の代表作のひとつ。
個性豊かな物語の紡ぎ手十七名による、多彩な現代中華SFを、存分にお楽しみください。

-商品紹介ページより

池澤春菜さんのオススメポイント

中国の文化圏のSFを集めた短編集。中国にはまだまだ傑作が山のようにある。抒情的な作品やシニカルでユーモアに満ちた作品からハードな設定まで。どれも1作ごとに全然違う内容になっている。
これだけの作品を生み出し続ける中国SF層の厚さが凄まじい。

例えば閉ざされた地域の時間の進みを早くして、食糧自給問題を解決した話(本書「異域」)を始め、どれもSFとして直球。直球すぎて今のSF作家は回り道してしまう。でもそこをズバッと突っ切っていく。読んでいて「SFってこれでいいんだよな」とひねくれた自分のマインドを反転させるような内容。

その裁きは死

書名 その裁きは死
著者 アンソニー・ホロヴィッツ/著 山田蘭/訳
出版社 東京創元社
本体価格 1,100円+税
商品コード 978-4-488-26510-6

実直さが評判の弁護士が殺害された。裁判の相手方が口走った脅しに似た方法で。現場の壁にはペンキで乱暴に描かれた謎の数字“182”。被害者が殺される直前に残した奇妙な言葉。わたし、アンソニー・ホロヴィッツは、元刑事の探偵ホーソーンによって、奇妙な事件の捜査に引きずりこまれて―。絶賛を博した『メインテーマは殺人』に続く、驚嘆確実、完全無比の犯人当てミステリ。

-商品紹介ページより

池澤春菜さんのオススメポイント

本書は探偵もの。だが一味違うのは大抵の助手をつとめるのが著者のアンソニー・ホロヴィッツ自身。キャラクター的ではなく、アンソニー・ホロヴィッツ自身が投影されている。

彼自身が書いた本やTVドラマ、執筆の苦労が赤裸々につづられるメタフィクション。また、手がかりや謎がすべて描かれている。例えば、

「この時点で私はすでに手がかりを3つ見逃し、2つ読み違えていた。」

なんて書かれていると、前のページに戻ってその部分を探したくなる。

探偵役のキャラクター、ホーソーンが良い役。無礼で無愛想で秘密主義で厚顔不遜。けれど、シリーズが進むごとに少しずつ彼の謎が明かされていく(本作が翻訳2作目)。

ミステリーのお約束もあり、ミステリファンにはたまらない(今回はホームズネタ)。ただ、知らなくても楽しめる。

本シリーズは全10作を予定。1作目はこちら↓

まとめ

池澤春菜さんは20年6月の親子出演から3ヶ月ぶりの登場。シリーズものが多めの選書となりました。

1作目から20年越しで完結した「博物館惑星」(「博物館惑星 永遠の森」は2000年発表)は一気読みしたいと思いましたし、「時のきざはし」は池澤春菜さんの2回目に登場時の「折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー」以来の中国SF作品の紹介でした。

【アトロク】池澤春菜さんによるオススメ本紹介2「2018年ベスト小説編」〈おすすめラジオトピック〉

ちなみに、アンソロジー内の「三体」は日本でもシリーズ20万部超えのベストセラー本となっています。

また、池澤春菜さんは20年7月のご結婚後初の登場。宇多丸さんと宇垣美里さんとのやりとりもぜひ聴いてほしいポイントです。

ということで、池澤春菜さんが登場した放送内容の要約でした。ここでは内容の一部を要約しただけなので、ぜひラジオクラウドで放送内容をチェックしてみてくださいね。

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【アトロク】この書評が凄い!池澤春菜さんの出演回をまとめました〈おすすめラジオトピック〉

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