【Session-22 】傍観者でいられる特権、トーンポリシングとは〈おすすめラジオトピック〉

「荻上チキ Session-22」(TBSラジオ)でBlackLivesMatterムーブメントに関連して傍観者でいられる特権、というテーマで語っていました。

人の話し方や伝え方(トーン)を取り締まるトーンポリシングや、公正世界仮説といった心理学についての取り上げが参考になりました。

ぜひ人に推したい内容だったので要約をシェアします。

おすすめラジオトピックについて
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番組放送時の概要について

番組名 荻上チキ Session-22
放送局 TBSラジオ
放送日 2020年6月2日
タイトル 【OP】【警官によるアフリカ系アメリカ人暴行死事件から考える『傍観者でいられる特権』】荻上チキ
時間 約14分

これらの情報はラジオクラウドで検索する際の参考にしてください。

放送時の要約

ここからは放送内容を要約してお伝えします。また、補足事項がある場合は詳細を後述しています。

要約1.傍観者でいられる特権

アメリカを中心に広がるBlackLivesMatter(黒人の命も大切)ムーブメントや渋谷の警察官クルド人への暴行問題。こうした物事に対して、傍観していられる人は特権を有している立場にある

ある出来事に対して声を上げなくても良い、無関係でいられること、それは特権側の立場にいるからこそできること。

要約2.トーンポリシングについて

こうした物事に声を上げる人に対して、

「正しいことなら普通の声で言おうよ」

「その伝え方だと伝わらないよ」

といった意見をする人がいる。
このように物事の本質を避け、伝え方や話し手の問題にすり替えてしまう手法をトーンポリシングという。
トーンポリシングは受容してあげる側、踏んでいる足をどける側、許しを与える側、という立場だと思っているからできること。

アーティストのビリーアイリッシュも、トーンポリシングを行う人に対する怒りをSNSに投稿している。

要約3.世の中は公平であると信じる人たち

心理学に公正世界仮説という概念がある。
世の中はそれなりに公平にできている、と社会への信頼の度合いが強い人が一定数いる。

こうした考え方が強い人は、例えば空き巣に入られた人には

「でも、鍵をかけていなかったんじゃないか」

と言ったり、差別に声を上げる人に対しては、

「伝え方が悪いから、世の中に聞き入れてもらえないんだよ」

と自己責任論に議論を持っていく傾向がある。

日々、自分の社会に対する信頼感がどれくらいあるかを考え、その信頼感が他人を値踏みするために使ってはいけない、と考えている。

要約4.学び続ける

何か世の中の出来事について考え、学ぶことが重要。冷笑したり、傍観者モードになるのは最も簡単な逃避の行動といえる。

例えば、アジア人である日本人も海外に出れば差別の対象となることがある。
このような立場の入れ替え可能性、社会正義について考えるのが重要。

補足情報

Black Lives Matter

ブラック・ライヴズ・マター(英: Black Lives Matter、通称「BLM」)は、アフリカ系アメリカ人のコミュニティに端を発した、黒人に対する暴力や構造的な人種差別の撤廃を訴える、国際的な積極行動主義の運動である。

#BlackLivesMatter was founded in 2013 in response to the acquittal of Trayvon Martin’s murderer.

2012年2月にフロリダ州在住のアフリカ系アメリカ人の少年トレイボン・マーティンが白人警官のジョージ・ジマーマンに射殺された事件。

事件当時、少年は丸腰だったにも関わらず、白人警官に正当防衛が認められ2013年7月に無罪となりました。この判決を受けて発足されたのが黒人差別に抗議するムーブメントが#BlackLivesMatterです。

関連リンク

以下はBlackLivesMatter関連リンクです。いずれも英語サイトです。

Black Lives Matter: Home

ブラック・ライヴズ・マター – Wikipedia

トーンポリシング

発言の内容ではなく、それが発せられた口調や論調を非難することによって、発言の妥当性を損なう目的で行われる。

-Wikipediaより

つまり議論の際に、本質に触れず話し方(トーン)についての議論にすりかえる詭弁術。
20年のBlackLivesMatterムーブメントのさなか、某芸能人が「言ってることはわかるけど、普通の声で言おうよ(要約)」というツイートを「ほんとそれ」と引用リツイートして(悪い意味で)話題にもなりました。

ビリーアイリッシュの発言

「BlackLivesMatter(黒人の命も大切)ムーブメントが起きている、いまこの状況でAllLivesMatter(全ての人の命が大切)という投稿をあと一回でも見たらキレる」という趣旨の発言をインスタグラムへ投稿している。

少し補足すると、これはAllLivesMatterの思想に対して怒っているわけではなく、
BlackLivesMatterムーブメントの高まりに対し、ある種カウンター的に発せられているという状況に対する怒りという理解が必要です。

議題の論点に直接反論せずに、相手の優位に立とうとする詭弁の一つ。

ちなみに「whataboutism(お前こそどうなんだ論法)」「ご飯論法」という呼び名もあるそう。

いずれにせよトーンポリシングは、人に対して誠意ある向き合い方ではないですよね。

公正世界仮説

人間の行いに対して公正な結果が返ってくるものである、と考える認知バイアス、もしくは思い込みである。

-Wikipediaより

こうしたバイアスが強い人は、何かと自己責任論に持っていきがち。例えば次のような場面での発言です。

「(いじめについて)いじめられている人にも問題がある」

「(痴漢された女性に対して)隙があったんじゃないか、肌を露出させる服装をしていたのが悪い」

ときには自己責任が伴う場合もありますが、全てがそうではないですよね。

まとめ・感想

補足をしておくと、荻上チキさんは特権側にいることや社会を信じることが悪い、と言っているわけではありません。

要は相手の立場を想像して発言や行動をしていきましょう、という話だとわたしは受け取りました。

荻上チキさんも、(これからも)自分ごととして伝わるニュースや言論をしていきたい、オープニングトークを締めくくっています。

今回のBlackLivesMatterムーブメントに関わらず、世の中の出来事に対して冷笑的な人っていますよね。

このような人や意見にモヤモヤする気持ちを抱えていましたが、今回の「傍観者でいられる特権」という言葉で腹落ちすることができました。

気になった方はぜひラジオクラウドで実際の放送を聴いてみてくださいね。

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