ダイナマイトもいいですが、バターも同じくらい素敵ですよね。
爆弾と食材を比べているわけではありません。
これはK-POPグループBTSの楽曲の話。軽やかなDynamiteも、ベースラインが魅力的なButterも良いですよね。
ということで、今回はBTSの楽曲「Butter」について解説したポッドキャスト情報とその要約を紹介していきます。
BTSの「Butter」を洋楽的目線で徹底解説!月刊ミュージックコメンタリー5月号
タイトル | 特集:月刊ミュージックコメンタリー5月号! by高橋芳朗さん |
番組名 | アフター6ジャンクション |
放送局 | TBSラジオ |
放送日 | 2021年5月26日(水) |
時間 | 38分 |
放送アーカイブ | Spotify他 |
出演者
レギュラーパーソナリティ | ・ライムスター宇多丸(メインパーソナリティ) ・日比麻音子(TBSアナウンサー、曜日パートナー) |
特集ゲスト | 高橋芳朗(音楽ジャーナリスト) |
TBSラジオのカルチャー番組「アフター6ジャンクション」では、毎月最新の洋楽事情について解説。2021年5月号ではBTSの「Butter」にフォーカスを当てた特集となっています。
※ポッドキャストは実際の楽曲は再生されません。このページではYoutubeのリンクも貼ってありますので、合間に楽曲もチェックしながら聴いてみてくださいね。
放送内容の要約
「Butter」正式リリースまでの経緯
「Butter」は2021年5月21日に正式リリース。リリース前には「ティザー」を活用したプロモーションで、どのようなサウンドなのか少しずつ明かされていった。
「ティザー(teaser)」とは「じらす」という意味の言葉で、新曲のリリースに合わせて、通常1ヵ月くらいかけて行なうK-POPのSNSプロモーションの柱である。
関連ポッドキャスト
・【アトロク】K-POP入門入門(2021年3月20日放送分)
2021/4/26「What’s Melting?」公開
2021年4月26日、「What’s Melting?(何が溶けている?)というティザーを公開。この動画の最後に新曲「Butter」が5月21日にリリースされることが発表された。
※現在は「’Butter’ Logo Trailer」とタイトルが変更されています
2021/5/19「’Butter’ Official Teaser」公開
「Butter」Aメロのベース部分に合わせて、BTSのメンバーがリズムをとる約20秒のティザーを公開。
このティザーに対して、英国ロックバンドQueenの公式Twitterが反応。
“Are you ready hey are you ready for this…”
Another One Bites The Dust x #BTS_Butter
(訳:準備はいいですか(×2)、Another One Bites The Dust × BTS_Butter)
公開ティザーのベースラインがQueenの名曲「Another One Bites The Dust」と似ていることからツイートしたもの。正式なコラボやサンプリングと勘違いされるためか、現在当該ツイートは削除済み。
関連記事
アメリカの会社が運営する「allkpop.com」というK-POP関連のニュースサイト。Queenが反応したツイートの画像もこの記事で参照できます。
2021/5/21「Butter」正式リリース
4月26日の「What’s Melting?」から約1か月後の2021年5月21日に「Butter」をリリース。
「Butter」に影響を与えたディスコソング
Butterの特徴的なベースラインは80年代のディスコポップから影響を受けている。
このポッドキャストでは「Butter」がChic(シック)の「Good Times」のベースラインから影響を受けている点。「Butter」同様にベースラインに影響がみられる楽曲を紹介。
Good Times(Chic)
上で紹介したQueen「Another One Bites The Dust」。これも実は元ネタがある。それが、Chic(シック)の「Good Times」。
「Good Times」はシュガーヒルギャングの「Rappers Delight」(HIPHOP初期の大ヒット曲)をはじめ、多数の曲にサンプリングされており、世界一有名なベースラインと言っても過言ではない。
Bounce, Rock, Skate, Roll(Vaughan Mason & Crew)
Vaughan Mason & Crew(ヴォーン・メイソン&クルー)の「Bounce, Rock, Skate, Roll」も「Good Times」の影響を受けて同年代に発表された楽曲。
Butterはこうしたディスコやファンクのスタンダードな気持ちよさを追求した楽曲と言える。散々使い倒されてきた「Good Times」スタイルのベースラインの気持ちよさを見事に引き出すことに成功した楽曲である。
「Butter」のプロデューサーについて
「Butter」のソングライターとしてロン・ペリーがクレジットされている。彼はコロムビアレコードの会長兼CEO(2021年6月時点)。
The Weekndのアルバム「STARBOY」でA&R※を務め、ダフトパンクとのコラボ楽曲「I Feel It Coming ft. Daft Punk」を実現させ、The Weekndのスーパースター化に寄与した人物。
※A&R=Artists and Repertoire(アーティスト・アンド・レパートリー)の略。アーティストの発掘・契約・育成とそのアーティストに合った楽曲の発掘・契約・制作を担当する(Wikipediaより引用)
また、全米チャート19週連続No.1の記録を樹立した「Old Town Road」(Lil Nas X)も彼の仕事。そして、「Old Town Road」のリミックスにRMをコラボさせたのもロン・ペリーのアイデアではないかと思う。
つまり、この「Butter」はロン・ペリーの肝入りのプロジェクトではないか。(放送時点で)彼が実際に何をしていたのかは全容は見えていない。ただ、プロジェクトの最高責任者としてクレジットされているのではないかと推測する。
※ここでの内容はあくまで話者の推測です
まとめ
ここではTBSラジオ「アフター6ジャンクション」のポッドキャストの内容を要約して紹介しました。
2021年5月26日(水)の回では、BTSの楽曲「Butter」を洋楽的視点から徹底解説した内容。
実際の放送では「Butterの歌詞にメンバーが影響を受けたアーティストの要素がある」「Butterのコンセプトカラーを黄色にした理由」等々、ここで紹介しきれなかった内容も聴くことができます。
「Butter」は最高のポップソングなのは言うまでもないですが、曲のバックボーンを知ることで「Butter」をより深く理解でき、味わうことができる一助になるはずです。
気になった人はぜひ実際の放送もチェックしてみてくださいね。