池澤春菜さんのオススメ本紹介6「こんな時世に読みたい本」/ 推しポッドキャスト紹介

なぜ読書をするのか、なぜ私は本が好きなのか。この放送を聴いて少しだけ腑に落ちたような気がします。

2020年5月のアフター6ジャンクション(TBSラジオ)にて、声優でエッセイストの池澤春菜さんが6度目の登場。

放送当時は、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の真っただ中。

この回では「この時世だから読みたい本」という表テーマと「私にとっての本とは何か」という裏テーマ、2つの側面から本を紹介しています。

第5回の出演内容はこちらから。

【アトロク】池澤春菜さんによるオススメ本紹介5「3人の人物編」〈おすすめラジオトピック〉

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池澤春菜さんによるオススメ本紹介6「こんな時世に読みたい本」

番組名 アフター6ジャンクション
放送局 TBSラジオ
放送日 2020年5月12日
タイトル アフター6ジャンクション カルチャートーク:池澤春菜さん(このご時世だから読みたい本)
時間 約20分
ポッドキャスト ラジオクラウド(アプリ)、Spotify

[ラジオクラウド URL]
https://nhsw9.app.goo.gl/dfdh9WkZiioRuVcBA

[Spotify URL]

「着せる女」(内澤旬子)

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本の雑誌社
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書名 着せる女
著者 内澤旬子
出版社 本の雑誌社
本体価格 1,650円+税
商品コード 978-4-86011-439-8

大改造!! 服的ビフォーアフター

ああー にほんのー どこーか にー
あなたにー 似合ってるー スーツが あるー。

メンズファッションウォッチャーの内澤旬子が、服屋に行くのが、面倒くさい、怖くて入れないーーそもそも服を買いに行く服すらない!?友人知人の中年男性たちを、スーツ・ソムリエの力を借りながらシュッとカッコイイジェントルマンに変貌させる、スーツ・マジック・エッセイ!

「本の雑誌」の大人気連載が、ビフォーアフター姿をカラーグラビアで堂々掲載の上、待望の単行本化!

-内容(出版書誌データベースより)

放送時の要約

身の回りの男性のスーツ選びを手伝った内容をつづったエッセイ。

著者の内田さんのユーモアとチクリとした愛を感じる内容。

服は外には自分をどう見てほしいか、そして自分がどうありたいかを実現する魔法の変身ツール。
とくにスーツは役割を課せられた服なので、その色がより強い。

もし、自分が男性なら絶対スーツ道楽に走ってしまうと思う。

本書を通じた裏テーマ、「本とは対話である」。家に居ながらにいてあらゆる人と会話ができる。

私的な推しポイント

理想の自分が買える!というパワーワードも印象的な紹介でした。

また、服にこだわりがある宇多丸さんは「自分はまったく分かっていない、ということがわかった」「それぞれの登場人物のバックストーリーが面白い!」と、評していました。

「読書嫌いのための図書室案内」(青谷真未)

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書名 読書嫌いのための図書室案内
著者 青谷真未
出版社 早川書房
本体価格 700円+税
商品コード 978-4-15-031428-6

本を読むことは現実に立ち向かう術のひとつだよ。読書が嫌いな高校生の浩二は、ひょんなことから本好き女子の蛍と一緒に、廃刊久しい図書新聞の再刊を任されて…。
-内容(出版書誌データベースより)

放送時の要約

ひょんなことから読書新聞を作らなければならなくなった読書嫌いの荒坂浩二くん。一緒に組むのは本の虫の藤生蛍さん。初めは適当にこなそうと思ったけれど、本に関わる3つの謎があらわれる。

1.森鴎外の「舞姫」と留学生とクラスメイトの恋
2.消えた荒坂くんの絵の謎、そして美術部の先輩がなぜか本のタイトルを書いていない読書感想文を出してきて、タイトルを当ててみろと言う。
3.18年前の自殺事件と謎めいた教師の言動。これには安部公房の「赤い繭」が絡んでくる

そして最後に荒坂くんの謎が浮かび上がってくる。

本書を通した裏テーマは「本とは備えである」。本は思考実験であり様々なifの話が詰まっている。

私的な推しポイント

宇多丸さんは「本を使ったミステリーの要素があり、それぞれの作品解説としても面白い!シリーズ化求む!」と評していました。

「ホテル・アルカディア」(石川宗生)

書名 ホテル・アルカディア
著者 石川宗生
出版社 集英社
本体価格 2,000円+税
商品コード 978-4-08-771702-0

ホテル・アルカディアに閉じこもる絶世の美女プルデンシアを救うべく、7人の芸術家たちが、いま立ち上がった!誰も読んだことのない、はるか未来の千夜一夜物語。創元SF短編賞を受賞し、そのぶっ飛んだシチュエーションと巧みな文体で、全国の目利き書店員さんを驚倒させた作家による、全国民注目の最新長編小説。
-内容(「BOOK」データベースより)

放送時の要約

タイトルのホテルアルカディアが舞台。ある日、支配人の一人娘が離れに閉じこもってしまう。
そして、彼女を外に出すために7人の芸術家がとっておきの話を披露する、日本でいえば天岩戸やかぐや姫に似たお話。

ときにユーモラスでときに幻想的、ときに残酷で美しい、そしてときに不条理。万華鏡のようにまばゆく展開される小編(注:短編よりもさらに短い物語)。

たとえば、タイピストが頭の中に直接物語を打ち込んでくれる話。たとえば本の挿絵と暮らす話や女神が転校してくる話。ゾンビパウダーで誰もが気軽にゾンビになってしまえる話。

本は距離も時間的制約も、ときに物理法則も超えることができる。本書を通じた裏テーマは「本とは旅である」。




まとめ

第6回はリモートでの出演でしたが、相変わらずのキュレーターっぷりを発揮。また購入予定の本が増えてしまいました…。

また、印象的だったのは「わたしたちにとって本とは何か」という問いに向き合っていること。

年間300冊以上も読破する池澤春菜さんの”本”論を聴ける貴重な回かもしれません。

ということで、池澤春菜さんによるおすすめ本紹介の要約でした。ここでは内容の一部を要約しただけなので、ぜひラジオクラウドで放送内容をチェックしてみてくださいね。

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