【アルバムレビュー】OOTD(ASOBOiSM)/「今日もこれから仕事にいく/上司のご機嫌とりにいく」日々の感情を軽やかにラップするASOBOiSMのファーストアルバム

気持ちよく、揺れながら聴ける。それだけでなく、聴き手のこころに刺さるリリック。

ラッパー/シンガーのASOBOiSMさんのファーストアルバム「OOTD」のレビューです。

配信当時からずっと聴いていましたが、今回フィジカルを購入したこともあり、あらためて良かった点や推したい点について紹介していきます。

【アルバムレビュー】「OOTD」(ASOBOiSM)

アルバム名 OOTD
アーティスト名 ASOBOiSM
ジャンル ヒップホップ
配信日 2020年10月
※CD版は2020年12月~

ASOBOiSM(読み、アソボイズム)は1994年生まれ、横浜市戸塚区育ちのラッパー/シンガー。

OOTDとは「Oufit of the Day」(今日の服装の組み合わせ)の略。服のコーディネートをするように、その日の気分に合わせて曲をセレクトしてほしい、という意図から付けられたタイトルです。

収録曲はシングル配信している曲+未発表曲を合わせたもので、もともとアルバム制作を意図した曲は少ないようです。しかし、どの曲も日常に寄り添った内容で、私はむしろ一本芯の通った作品としてまとまっている印象を受けました。

ピアノやアコースティックギターを取り入れた軽やかなシティポップを思わせるトラック。そこに乗る抑制のきいたラップとソウルフルな歌声。

ゆったりと心地よく揺れながら聴ける、そんなアルバムです。

日々の生活を題材にした内省的な歌詞が刺さる

「OOTD」は仕事や友人関係など、日常生活を題材にしているという特徴があります。彼女自身、一般企業で働いているという背景もあり、クラブカルチャーに普段から馴染みが無い人も、自分に重ね合わせて共感できたり、こころに響く曲がきっとあるはず。

正直、すべての曲が良い!

…のですが、ここではASOBOiSMさん単体の楽曲についていくつか紹介したいと思います。

「OOTD」収録曲の一部を紹介

PRIDE

ムキになってんの/I Know you lied baby/絶対に認めない/自分の非も誰かのせいに/Your pride is too high

アルバムの一曲目のPRIDE。タイトル通りプライドの高い男について書いた曲です。

なかなか痛烈な歌詞ですが、その一方でトラックは軽快。怒りを表現しているようで、サラッと受け流す印象がカッコ良い曲です。MVもシスターフッド感があってイケてる!

スクランブルメンタル


※21年1月時点ではMVはありませんでした

毎朝同じ電車に乗る/いつもと変わらぬ日々に思う/どうして毎日頑張るの/夢見てたあの日がもう昔のよう

通勤中の電車内で聴いていて、不意にハッとさせられた曲。

会社員をしながら音楽活動をしているASOBOiSMさんだからこそ書ける曲です。

「自分の中のどんな感情も肯定していい」と自らに語りかけるような歌詞。自身を感情の交差点になぞらえた(と、思われる)曲名も素敵です。

苦しいからこそ今日も歌を書き/届きますように/いつかあなたに/そんな風に思ってるのに/今日もこれから仕事にいく/上司のご機嫌とりにいく

すっごく個人的な感想ですが、このラインだけで100点の曲だと思いませんか?

ナイーブ

悲しい言葉トリガー/私が悪いんだ/滲んだ青空は/Too much perfect/嫌になった/ビジネス街には/浮いた髪とTシャツが/まるで水と油/居場所はここにはないな

ナイーブはたしか、ASOBOiSMさんが以前勤めていた銀行を辞めたあと、最初に書かれた曲(だったはず…違っていたらごめんなさい)。

曲名のとおり、自分の不安や沈んだ気持ちをそのまま表現した歌詞が印象的です。自分のことを語るのがヒップホップの特徴の一つ。ですが、ここまで素直に弱い気持ちをさらけ出せるアーティストは中々いないのでは、と思います。


ここでは紹介していませんが、収録の約半分の6曲が他のアーティストとのフューチャリング楽曲。

どれも良いのですが(何度言うんだ…)、地元の横浜市戸塚区をレペゼンした「TOTSUKA(feat.サイプレス上野)」、ギタリストの関口シンゴさんとの「あまのじゃく feat.関口シンゴ」も個人的な推し曲です。

「OOTD」はフィジカル版も発売

「OOTD」は20年10月当初はストリーミング配信のみでのリリース。ですが、同年の12月にはフィジカル版(CD)も発売されました。

現在CD版は公式のASOBOiSMショップでのみ購入可能です。もちろん、10月から聴き続けていた私もすぐに購入。

そしたらなんと!商品と一緒にサイン入りのポストカードも同封。思わぬサプライズにめちゃくちゃ上がりました。

しかもこれ、印刷かと思ったら本人による直筆サイン。これは間違いなく家宝ですわ…。

↓ASOBOiSM公式SHOPはこちらからアクセスできますので、気になった方は是非チェックを。
参考 ASOBOiSM SHOPBASE(ベイス)

まとめ

気持ちよく揺れながら聴ける。ASOBOiSMさんの「OOTD」はそんな魅力に溢れるアルバムです。

私はアルバム全体を通じて、良い意味で肩の力が抜けている印象を受けました。怒りや悲しみ、そして愛情といった主観的な感情を表現しているのですが、どこか俯瞰の視点も感じるのですよね。

歌詞のメッセージは強いのですが、フローやトラックが落ち着いているからでしょうか。自分の感情を一歩引いたところから見ている、みたいな感じが心地よいです。

また、ASOBOiSMさんはラップの上手さだけでなく、ソウルフルな歌声も魅力。なので、クラブカルチャーに馴染みがない人でもきっと、一聴してグッとくるはず!

ぜひ、各種ストリーミングサービスまたはフィジカル版をチェックしてみてくださいね。

関連リンク
最後にASOBOiSMさんが気になった人にチェックしてほしいリンクをまとめました。

【Instagram】https://www.instagram.com/asobo_ism/

【Twitter】https://twitter.com/asoboism?lang=ja

【Youtube】https://t.co/luqGSMYIrV?amp=1

【note】https://note.com/asoboism
・自身のルーツやアルバム制作に関して書かれたnoteの記事です。

【インタビュー記事】https://www.cinra.net/interview/202011-asoboism_ymmts
・CINRA.NETのインタビュー記事。本作OOTDについても語っています。

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