ニューヨーク発のノート術、バレットジャーナル。スケジュール帳、日記、備忘録、ToDoリスト、スケッチブックといった機能を1冊のノートにまとめる整理術です。
バレットジャーナルというと、日本では映えや盛りといったデザイン面。いわゆるオシャレな手帳術というイメージを持つ人もいるのではないでしょうか。
そのためか、
「絵心がないから、バレットジャーナルは自分には合わなさそう」
「試してみたけれど、手書きが面倒で続かなかった」
という声を聞くことも。
今回は、そんなバレットジャーナルに興味がある人、続かなかった人に読んでもらいたい1冊。
「バレットジャーナル 人生を変えるノート術」(ダイヤモンド社)を紹介します。
ちなみに、私も本書を読んでからバレットジャーナルを始めた人です。個人的には最強の情報整理術だと日々実感しています。
【書評】バレットジャーナル 人生を変えるノート術
世界初の公式本
書名 | バレットジャーナル 人生を変えるノート術 |
出版社 | ダイヤモンド社 |
著者 | ライダー・キャロル/著 栗木さつき/訳 |
価格 | 本体1,600円+税 |
発売日 | 2019/4 |
ISBNコード | 978-4-478-10267-1 |
バレットジャーナルの開発者であるライダーキャロル氏による公式ガイド。
その邦訳版が本書「バレットジャーナル 人生を変えるノート術」です。
バレットジャーナル本来の使い方がわかる
バレットジャーナルと言うとカラフルな手書きのイラストをイメージする人も多いのではないでしょうか。
もちろんそれらも重要な要素の一つ。ですが、本書にはイラストやデザインの図案はほとんど出てきません。
主に内容はバレットジャーナルが産まれた背景や、具体的な使い方、個別にカスタムするためのアイデアが記されています。
Column バレットジャーナルが産まれた背景
1章で著者のライダー・キャロルさんは小学生の頃に注意欠陥障害(ADD)という発達障害と診断されていると記しています。
気が散りやすい、注意散漫といった発達障害の特徴を補うために産まれたのがバレットジャーナルです。
なぜバレットジャーナルを始めようと思ったのか、動機を考え直すきっかけにも
本書1章~2勝まではバレットジャーナルの基本、筆記に使用する記号の解説や、実際に始める際のセットアップ方法を学ぶことができます。
そして、3章~5章ではバレットジャーナルを実践している人のエピソードや、使い方のヒントといった内容で占められています。私は3章以降がこの本のキモだと思っています。
例えば3章、「バレットジャーナルの使い方」から一部を抜粋します。
1冊のノートで行動に移す
さあ、これで頭のなかを整理するバレットジャーナルを始めるためのツールはすべて揃った。これからあなたは貴重な時間とエネルギーを、ほんのちょっとバレットジャーナルに向けることになる。
とはいえ整理術というのは、一歩間違うと、気を散らせるものになってしまうから注意が必要だ。
~中略~
自分たちが(What)、それをおこなう方法(How)よりも、そもそも、なぜそれをしているのかという根本的な理由(Why)のほうがはるかに重要なのだ。
つまり、バレットジャーナルの使い方や形式にばかり気を取られないようにすることが重要だと言っています。
3章以降は、著者の哲学的思想をもとにバレットジャーナルの活用アイデアが散りばめられています。読み進めるうちに、バレットジャーナルを始める動機や目的をあらためて考え直すきっかけになるでしょう。
「バレットジャーナルを試してみたけれどイマイチ続かなかった…」
そんな人はぜひ本書の3章以降を読んでもらいたいです。
まとめ
「バレットジャーナル 人生を変えるノート術」はマニュアルとビジネス書、2つの要素を持っている書籍。
本書を読めばバレットジャーナルは盛るためだけのテクニックだけではなく、あくまで情報整理術 だと自然と理解できるようになります。興味がある人、すでに実践している人も一度は目を通してほしい1冊です。
ただし、公式ガイドですが写真やイラストの分量は少な目。より具体的なイメージを知りたいときは、他のバレットジャーナル本を参照するとさらなる理解が得られると思います。