【書評】心を壊さない生き方(Teststerone × 岡琢哉)/ 働く全ての人々へ!心も体も健康であり続けるためのバイブル

筋トレは最強のソリューションである。

…でも何故?

という素朴な疑問にTeststeroneさん自ら答えているのが、本書「心を壊さない生き方」です。筋トレはメンタルに良い、けれど当然例外もある。本書は身体だけではなく心も健康に保つために、根拠のある生活習慣とメンタルの基礎知識について解説した本です。

【書評】心を壊さない生き方 超ストレス社会を生き抜くメンタルの教科書

書名 心を壊さない生き方 超ストレス社会を生き抜くメンタルの教科書
著者 Teststerone/岡琢哉
出版社 文響社
本体価格 1,450円+税
商品コード 978-4-86651-149-8

Twitterフォロワー109万人のカリスマTestosteroneと現役精神科医が教えるメンタルの危機管理!
「永遠に生きると思って食事を管理しろ」「睡眠時間を死ぬ気で確保しろ」「悪いことは言わないからとりあえず運動しろ」「うつは甘えではなく脳の誤作動」「不安とどう付き合いながら生きるか」―etc

-本書の紹介文より

「心を壊さない生き方」はTwitterフォロワー数100万人超えのTeststerone(テストステロン)さんと精神科医の岡琢哉さんの共著。タイトルの通り、メンタルと身体を守るための生活習慣と精神医学の知識をエビデンスを交えて解説しています。

本書は以下の2部構成となっています。

第1部 予防 is King 心と身体を守る最強の生活習慣
第2部 超ストレス社会を生き抜くメンタルの教科書

第1部は科学的に良いとされている生活習慣を食事・睡眠・運動のテーマごとに紹介。「朝食を食べるべきか否か」「お酒と睡眠の関係」といった、項目ごとにエビデンスレベル(後述します)とTeststeroneさんのオススメ度を掲載しています。

第2部では、うつ病、発達障害や各種依存症などの知識をケーススタディで紹介。ケースごとの症状の原因や身体に表れる症状を知ることができます。症状別にチェックリストがあり、読者自身のメンテナンスに活用することができます。

このように、専門的知識を含んだ本書。ですが、ご安心を。

本書はTeststeroneさんと岡琢哉さんによる対談形式で、いつものTeststeroneさん節も健在。難しい内容をわかりやすく、時にはクスっと笑え、それでいて専門知識が無くても理解が深めることができる作りになっています。

健康情報の受け取り方がわかる!(エビデンスレベルについて)

わたしが本書でもっとも推したいのが、冒頭にあるエビデンスに関する解説ページ。

「○○が健康に良い!」「ダイエットには××!」…等々。

インターネットには健康にまつわる情報が星の数ほど出回っています。これらの健康情報は、しっかりと裏付けのあるものから、ほとんどデマに近いものまで、まさに玉石混交。これらの情報の中から正しい情報を得るために必要なものがエビデンスです。

エビデンスを直訳すると証拠や証明。科学的に根拠がある、といった意味合いで使われることが多い単語です。

基本的にエビデンスがある情報は、ある程度正しいものとして受け取って良い。ですが、それが個人の体験の拠るものか、公的機関による研究に基づくものなのか、それとも恣意的な要素が入る可能性がないか、を考える必要があります。

このように、エビデンスの有無だけでなくレベル感も意識しよう、ということが本書には書かれているわけです。

「俺が良いと信じているものを紹介しているけど、全部を鵜のみにするんじゃないぞ!」

というTeststeroneさんの声が聞こえてくるよう。人によって受け取り方は異なるかもしれませんが、わたしは誠実な情報発信の仕方だと感じました。

情報の信頼性を判断するには利学的な研究成果を基にした「エビデンス」がカギとなる。しかし、そのエビデンスもあればいいというものではない。
〜中略〜
エビデンスは「ある」「なし」ではなく、「強い」「弱い」と表現されるべきなのだ。
-p16「メンタルの危機を予防する生活習慣とは?」より

本書の末尾ページには参考にした文献リストがビッシリ掲載。


これだけの文献を調べるのはかなり骨が折れるはず。むしろ商売面から見たら、

「うわ、Teststeroneさんコスト掛けすぎ…?」

とも思えるほど。これらのことから、どの著作でも一貫している主張、「筋トレと正しい栄養学の知識を日本に普及させる」をTeststeroneさんが誠実に実践しているのがわかります。




まとめ

わたしは本書を読んで睡眠に関する考え方と行動が変わりました。

今までは睡眠が重要だと頭では分かっていながら何となく疎かに。ですが、睡眠が重要なその理由を(エビデンス)を知り、睡眠を軸に1日を設計するようになりました。

また、常にメンタル万全!という人は少ないはず。本書は「何となく心が疲れた…」と感じた時、どのような精神状態なのか自己メンテナンスをするのにも役立ちます。さらに、一人で悩みを抱えないために、相談できる窓口についても記載されています。

「心を壊さない生き方」は毎日の生活習慣の見直しやメンタルの自己メンテに役立つ1冊。もちろん、筋トレ欲も高まること間違いなし!Teststeroneさんファンもそうでない方も、全ての働く人に読んでもらいたい1冊です。

 

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