【書評】心理的安全性のつくりかた(日本能率協会) / チームの成果を最大限高める、リーダーの必須スキル

チームの成果を高めるアプローチが学べる本です。

今回は、いまリーダーが知っておくべき「心理的安全性」について学べ、実践できる本。「心理的安全性のつくりかた」(日本能率協会マネジメントセンター)の書評です。

書評「心理的安全性のつくりかた」

書名心理的安全性のつくりかた
著者石井 遼介
出版社日本能率協会マネジメントセンター
本体価格1,800円+税
商品コード978-4-8207-2824-5
ヌルい職場は誤解!「健全な衝突」がチームの力を引き上げる。施策だけではうまくいかない心理的安全性の効果的なつくりかた。 -商品紹介ページより

1.心理的安全性とは何か

本書のタイトルであるですが、まず「心理的安全性」について本書の内容をもとに解説します。

もともと「心理的安全性」はハーバード大学教授のエイミー・C・エドモンドソン氏が発表した論文で示された概念です。

「チームの心理的安全性とは、チームの中で対人関係におけるリスクを取っても大丈夫だ、というチームメンバーに共有される信念のこと」

この概念が広まったのはGoogleのリサーチチームによる調査・分析によるもの。Googleは2012年の調査によって「心理的安全性」が確保されているチームは離職率も低く、収益性も高いと結論付けています。

つまり、「心理的安全性」は組織やチームの成果を高めるために、リーダーが知っておくべき知識だと言えるのです。

2.「心理的安全性」について基本から学べ、実践できる内容

「心理的安全性のつくりかた」は経営者や組織のリーダーは一読の価値がある本です。

  • 心理的安全性とは何か
  • 心理的安全性を確保するために必要なスキル
  • 心理的安全性が確保されたチームを実現するためのケーススタディ

上記のように、本書ではそもそも「心理的安全性とは何か」という基本やメリットを解説。そして、チームの心理的安全性を高めるために必要な「リーダーシップ」や「行動分析」について解説。そして、チームに広めるための具体的なケーススタディも紹介しています。

実際に「心理的安全性の確保された組織」を実現するためには、その組織で上位の役職者が行動する必要があります。

本書では概念の説明だけでなく実践に応用するヒントも掲載。そのため、組織をより良くしたい経営者やリーダーの助けになるはずです。

3.自身を省みるきっかけにも

「心理的安全性のつくりかた」では心理的に非安全な組織の事例が掲載されています。

  • 顧客へのプレゼンの際、味方のはずの社内からダメ出しを受ける
  • チームの改善策を提案しても「じゃあ、あなたがやっておいて」と丸投げされる
  • 仕事のミスを報告すると、問題解決より先に長時間の叱責を受ける

こうした組織を変え、心理的安全性を確保するためには、結局のところ個人の考え方や行動を変えていく必要があります。それはリーダーでもそうでない人も同じ。

本書に書かれている、チームメンバーへの声掛けやリーダーとしての心がけは、役職者でなくても参考になる部分が多いはず。

このように、心理学や行動科学に関する記述が多く、自身を省みるきっかけにもなる本でもあります。

まとめ

本書は現代の組織に必要な「心理的安全性」の概念について学べるだけでなく、実務に繋げられる手引書です。

ただ、正直な点を言うとちょっと読みにくい点があるのは否めません。「みかえり」「確かにそうやな行動」といった聞きなれない単語が出てきたり、内容の整理が甘かったり。ただ、これは著者ではなく編集能力の問題ですね。

また、「心理的安全性」そのものの解説は抑え目なので、そちらをより知りたい人は提唱者のエイミー・C・エドモンドソン氏の著作をあたるのも良いかもしれません。

と、最後に少し良くない点を紹介しましたが、入門書にはオススメ。きっと組織をより良く変えるヒントが得られるはずです。気になった人はぜひ手に取ってみてくださいね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です