世の中の働く男女に読んでほしい。というか若い頃の自分に読んでほしいエッセイを読みました。
貴様いつまで女子でいるつもりだ問題の中にあるエッセイの一つ。これがまた若い頃に読みたかった!と終始頷きまくりの文章でした。
とあるゲーム=お仕事ゲーム
その時の出来事をもとにしたエッセイが「とあるゲームの攻略法」。
これは著者のジェーン・スーさんが18年会社勤めをしていた頃の出来事をもとにした内容。
会社内のいろいろな種類の男性(文中ではゲーマーと称してます)への接し方、もとい攻略法が書かれています。
例えばゲーマーの例として、
・いつまで経ってもやる気が見られないゲーマー
・他のゲーマーよりも優位に立ちた意欲だけが盛んな、動かないゲーマー
・55歳以上のベテランゲーマー
・自分が良いプレイヤーだと信じているゲーム音痴のゲーマー
これがあるあるネタすぎるんです。
これらのゲーマーの傾向と対策も書いてありますが、(例えば、ベテランゲーマーには「まず敬意を払う。そしてこちらの不注意や不勉強を、大げさに表明する」)ウチの会社のこと!?と言いたくなる人も多いはず。
ゲームを有利に進められるのは、ルールを熟知している人
なぜこのような男ゲーマーが多いのか。それには女性特有の働きにくさの裏側にある男性ゆえの苦しさがある、と文中で示されています。
2019年に刊行された「わたしがオバさんになったよ」では更に深堀りして言及されています。
女性の呪いは男性の呪いと「いっせの、せ」で解かないと|私がオバさんになったよ|ジェーン・スー – 幻冬舎plus
途中退出できない男ゲーマーは「成果を上げる」よりも「できるだけ長く場に留まる」ことを目的としている。
それ故に作られた男社会のルールを理解して仕事を円滑にすすめよう。と提唱しているわけです。
お仕事ゲームの攻略法=楽しく働くための処世術
社内にいるゲーマーの特性に合わせて行動を変える。面倒だけれども効果はテキメン。
遠回りのように思えるけれど、楽しく働くためにはルールを理解することが最重要。
私も20代の頃は理不尽に真正面からぶつかって痛い目に合いました。バカ正直だったんですよね。
そんな経験もあり、ストンと腑に落ちた内容に感じました。
もちろん若い人だけでなく、職場の人間関係に悩んでいる人にも読んでほしいエッセイです。
また、他のエッセイもメチャクチャ面白い。
・貴様いつまで女子でいるつもりだ問題
・男女間に友情は成立するか否か問題が着地しました
・東京生まれ東京育ちが地方出身者から授かる恩恵と浴びる毒
などなど、切れ味の鋭さはバツグン。気になった人はぜひ本書を手にとってみてくださいね。