あなたは、自分の考えやアイデアを相手に正しく伝える自信がありますか?
ビジネスシーンで自分の意見に説得力を持たせるには、論理的に物事を説明することが重要です。今回は、そんな論理的な思考法と構成スキルを学べる名著『ロジカル・シンキング 論理的な思考と構成のスキル』を紹介します。
『ロジカル・シンキング 論理的な思考と構成のスキル』について
書名 | ロジカル・シンキング 論理的な思考と構成のスキル |
著者 | 照屋華子・岡田恵子 |
出版社 | 東洋経済新報社 |
価格 | 2,420円(10%税込) |
商品概要 | 自分の考えを論理的に整理・構成し、相手に自分の考えを正しく伝える、ビジネスパーソンに不可欠のスキル「コミュニケーションの技術」が解説と集中トレーニングで身につく。 本書の狙いは、体系立った、しかもシンプルで実践的なロジカル・コミュニケーションの技術を習得することにある。 あえてこれを「技術」と呼ぶのは、これまでの経験から訓練を積めば誰でも身に付けられると確信するからだ。 |
『ロジカル・シンキング 論理的な思考と構成のスキル』の概要と読んだ感想
『ロジカル・シンキング 論理的な思考と構成のスキル』の概要
「ロジカル・シンキング」は、論理的な説明をするための思考法と技術を体系的に習得できる本です。著者は、経営コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーでコミュニケーション・スペシャリストとして活躍した照屋華子氏と岡田恵子氏。
本書では、「MECE」や「So What? / Why So?」という思考を整理する技術と「並列型」「解説型」の論理的な構成をする技術の4つを詳しく解説しています。
『ロジカル・シンキング 論理的な思考と構成のスキル』を読んだ感想
これはめっちゃ私見なのですが、「仕事のスキルを上げたい!」と思った時に飛びつきがちなのがフレームワーク本だと思うんです。しかし、私は「論理的思考力を鍛えるのが先で、フレームワークを学ぶのはその後」だと考えています。
思うに、論理的思考力は建物でいう基礎にあたる部分で、フレームワーク等のビジネス知識は建物部分に相当するイメージです。私の周囲でもフレームワークに詳しいけれどイマイチ説得力がない、そんな同僚がいました。彼はよく、次のような報告をしていました。
同僚「この事例をAIDMAで整理してみました。なぜならAIDMAというフレームワークで整理できるからです!」(意訳)
いま思うと彼は建物部分は立派ですが、基礎部分が弱いタイプなのだったのでしょう。似たような人はあなたの回りにもいるのではないでしょうか?
とはいえ、私自身もロジカルシンキング本を買う前に以下のような本を買い込んだ時期があるので、偉そうなことは言えませんが…。
注:紹介する本はいずれも良書なので悪しからず!
…話を戻しますが、本書は教科書的な説明に留まらずビジネスでよくあるシーン・事例を多く取り上げられているのも特徴の一つ。各章では練習問題もあり、読者自身が論理的に思考するトレーニングができるのも良いところです。
ただし、本書は読んですぐに効果がある類の本ではありません。本書を読めばロジカル・シンキングは一朝一夕に身に付くものではなく、普段から意識し続けることで身につくスキルだと実感できるはずです。
まとめ
『ロジカル・シンキング 論理的な思考と構成のスキル』はビジネスパーソンにとって必読の一冊です。
私の実感として、ロジカル・シンキングは筋トレのようなものだと感じています。日々の生活でロジカルに考え続け、力を蓄えていくことが重要。正直、私としては社会人になってすぐに読んでおきたかった本の一つです。
また、ロジカル・シンキングについては、同著者による『ロジカル・ライティング 論理的にわかりやすく書くスキル』もオススメです。この本では論理的に整理した思考を文書に表現する方法について解説されており、本書とセットで読むことでロジカル・シンキングを実践するためのポイントがより深く理解できるはずです。