楽観的な人って、人生を楽しんでいるように見えますよね。実は、それに科学的な根拠があるってご存じでしたか?
今回は楽観主義の効用について書かれた心理学本「オプティミストはなぜ成功するか」を書評していきます。
【書評】オプティミストはなぜ成功するか(マーティン・セリグマン)
書名 | オプティミストはなぜ成功するか ポジティブ心理学の父が教える楽観主義の身につけ方 新装版 |
著者 | マーティン・セリグマン |
出版社 | パンローリング |
本体価格 | 1,300円+税 |
商品コード | 978-4-7759-4110-2 |
仕事も、勉強も、スポーツも、選挙も、健康も。楽観主義(オプティミスト)成功を科学的に証明した、ポジティブ心理学の原点。1991年刊『オプティミストはなぜ成功するか』を改訂し、新たな前書きを訳出した新装版。
-本書の紹介文より
著者のマーティン・セリグマンはアメリカでは心理学の第一人者。
本書は1991年に邦訳され、現在まで販売され続けている心理学の名著とも言える一冊です。
この記事の画像は私が所有している講談社文庫版です。新版はパンローリングという出版社に発売元が変更になっているようです。
楽観主義の効用
タイトルのオプティミストとは楽観主義者のことを指します。タイトルの「楽観主義者はなぜ成功するか」とあるとおり、楽観的な考えを持つことの効用について書かれた内容になっています。
本書では考え方の違いが寿命や病気・幸福度にも影響する、ということが書かれています。楽観主義者と悲観主義者を比べた場合、楽観主義者の方が寿命が長く、病気にもなりにくい、幸福感も高いという研究結果がでています。
楽観主義者と悲観主義者の考え方の違い
なぜ、性格の違いが健康度合いや幸福度に影響するのか。それは、それぞれの考え方のクセが日々の様々な選択に反映されるから。
自分に不幸な出来事が起きた時、たとえば仕事で上司から怒られたときを例に挙げてみよう。
悲観主義者は「自分が上司に気に入られていないから、いつも怒られる」と考え、楽観主義者は「今日はたまたま機嫌が悪かったんだろう」と考えます。
端的に言うと悲観主義者は自責的に、楽観主義者は他責的に考えるクセがあるわけです。これは何となくわかる気がしますよね。
こうした両者の考え方のクセが日々の選択に影響します。そして、結果的に楽観的な人のほうが良い選択をする可能性が高く、それが健康度や幸福感の高さにつながっている、というわけです。
楽観主義マインドの身に着け方がわかる
本書には簡易なテストで、自分が楽観悲観のどちらに寄っているか知る事ができます。
また、どうしたら楽観的なマインドを持つことができるのか。本書の後半では物事の捉え方に関する手法も紹介されています。
楽観主義が良いのはわかった。けれど、そう簡単に性格を変えるなんて難しい…。
そう思う人の気持ちもよくわかります。そんな人は「試しに、少しだけ楽観的なマインドを取り入れる手法を学んでみよう」と気軽に考えてみてはどうでしょう。
まとめ
自分を変えたい、ではなく自分を知りたいときに役立つ本。それが本書「オプティミストはなぜ成功するか」です。
また、簡易なテストもあり、自分の思考のクセを知ることができるのも本書の特徴。
後半の楽観主義を身につけるためのメソッドは、自身のメンタルケアにも役立ちます。
気になった方はぜひ手にとってみてくださいね。
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