個人的にはこの直球のタイトル、結構好きです。
「女の子の学力の伸ばし方」という本を読みました。
子どもの学力を上げるために何をすべきか、という内容の本は少ないように思います。
本書には親がすべき具体的な行動方法が満載。非常に参考になったので、ここで紹介したいと思います。
女の子の学力の伸ばし方 書評
女の子の学力の伸ばし方 概要
著者は進学塾VAMOS代表の富永雄輔氏。
VAMOSは先着順、難関中学、高校への進学実績を持つ進学塾で、入塾テストをせず先着順で生徒を受け付ける珍しいシステムを取っています。
本書「女の子の学力の伸ばし方」は、多くの生徒を難関学校に送り込んだ著者だからこそ書ける内容です。
脳科学と経験に裏付けられた教育論
本書の特徴は書名のとおり、男女の違いに着目。同じ子どもでも、性別ごとに合った接し方を推奨する内容になっています。
正直読み始めは、「LGBTやダイバーシティという言葉が普通な時代、性差で教え方を変えるなんてちょっと古い考えのような…。」
なんて思っていました。
しかし読み進めていくと、いたってロジカルな内容だと気付きます。思い込みや決めつけではなく、脳科学と実際に塾で教えている経験を交えて解説がなされています。
例えばこんな感じです。
女の子の脳は、右脳と左脳がバランス良く発達します。脳梁も男の子より太いため、右脳と左脳の連絡も取れています。言ってみれば、大人の女性の脳に近くなっているのです。
序章 素質は問わない!女の子の学力を確実に伸ばす方法
女の子に、少し背伸びした目標をクリアさせようと思ったときに、ただ「やりなさい」と言っても無理です。女の子は、「なぜ、それをやるのか」という、納得できる理由がなければ頑張ることができません。
第4章 かくれた「やる気」を引き出す女の子の目標・計画術
もちろん、一口に女の子といっても本書に乗っている内容がすべて当てはまるわけではありません。ですので、個人的には女の子はこういった傾向が多いようだ、という認識を持つ程度で良いと思います。
具体的な学力の伸ばし方がわかる
子どもの勉強しなさい、と指示はできても、「どのように・何を勉強したらいいか」まで伝えられているでしょうか。
なかでも、教科別の教え方の具体的なコツが記載されているのは、本書ならではの特徴。
例えば、
- 長い文章をたくさん音読すると、黙読するスピードが上がり、問題を解く時間が増える(第5章、国語の勉強法)
- ウォーミングアップに百ます計算を習慣にすると、その子の学力とその変化がわかるようになる(p231 第6章より)
このように、具体的な行動方法が満載。読んですぐに実践できるいたって実用的な内容となっています。
まとめ
本書は「女の子への接し方」と「学力を上げるための具体的な方法」という2つ内容で構成されています。
ポイントがはこの2軸のバランスが取れていること。接し方に関する書籍は多いですが、具体的な学習法まで言及している本はめずらしいです。
女の子を持つ親御さんは必読の一冊です。
↑ちなみに、姉妹版の「男の子学力の育て方」もあります。息子さんがいる方はこちらも参考になると思いますよ。
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